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NBL堀部論文・佐藤論文(情報ネットワーク法学会特別講演会)

 平成21年6月13日に開催された情報ネットワーク法学会特別講演会における堀部政男先生の基調講演及び佐藤幸治先生の特別講演の内容が、NBL912(2009.9.1)号、8-26頁に掲載されました。質疑応答の要旨も掲載されています。

■ 堀部政男(一橋大学名誉教授)  
  「グローバル社会と日本のプライバシー・個人情報の保護
  -OECD情報セキュリティ・プライバシーWP副議長12年の経験」  
  (NBL912号、9-15頁)

■ 佐藤幸治(京都大学名誉教授)  
  「憲法13条と自己情報コントロール権」  
  (NBL912号、15-22頁)

■ 質疑応答(NBL912号、23-26頁)
  司会 岡村久道(国立情報学研究所客員教授・弁護士)

  •  佐藤先生は、プライバシー情報を固有情報と外延情報に区別して説明されておられますが、両者をどうやって区別するのでしょうか。(鶴巻暁弁護士からの質問)
  •  個人情報保護法1条に「この法律は、・・・個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。」とありますが、ここに言う個人の権利利益とはプライバシーの権利のことでしょうか。それともそれ以外の権利も含まれるのでしょうか。(森亮二弁護士からの質問)
  •  個人情報保護法24条2項から30条に開示等の求めに関する規定がありますが、これらは、本人の個人情報取扱事業者に対する裁判上の請求権を定めたものと解することができるのでしょうか。(森亮二弁護士からの質問)
  •  個人情報の保護に関して、第三者機関を創設すべきだとお考えですか。もしそうであればどういう機関、制度にすべきかと言うことについてご意見をお聞かせください。(石井夏生利情報セキュリティ大学院大学准教授からの質問)

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コメント

 上記の佐藤論文中に、納税番号に関して次のようなコメントがあります。

「3 電子社会の陥穽
 私がプライヴァシーの問題に取り組んだ頃から、強い関心対象としてきた一つに国民総背番号制の問題があります。かつては“ファシズムは福祉の顔をしてやってくる”などといわれたものですが、最近は随分と様相が変わってきたようにみえます。年金問題などにも関連して、「納税者番号」「社会保障番号」「社会保障カード」等々の構想が打ち出され住基ネットが各種データベースをつなぐ基盤となる可能性が浮上してきております。
 かつて財務省におられたこともある森信茂樹さんが、納税者番号制につき、従来は徴税側の便宜の観点から論じられたが、今後は国民の受益の観点から論ずる必要があるとした上で、その際の「最大の問題はプライバシー問題だ」とし、「憲法の精神を体現したプライバシー保護基本法の制定、行政による番号の不正利用などを監視する機関の設置、納税者番号の税務目的以外の利用の禁止」の必要性を主張しておられるのが眼をひきました。私はいたずらに不安を煽るつもりはありませんが、こうしたベース作りなしに、各省が勝手に構想を打ち出していることに危惧の念を抱いています。」
*佐藤幸治「個人情報保護、自己情報コントロール権の現状と課題」、22頁、NBLNo.912(2009.9.1)

 ここで紹介されている森信茂樹教授(中央大学法科大学院、東京財団上級研究員)の見解は、下記の文献にまとまっています。

 政策提言「納税者の立場からの納税者番号制度導入の提言」(東京財団)2009年6月
http://www.tkfd.or.jp/topics/detail.php?id=145

 森信茂樹「第1章 納税者番号をめぐる議論と論点」12-16頁、および
 鈴木正朝「第4章 プライバシー情報保護基本法案の意義」41-59頁を参照。

投稿: 鈴木正朝 | 2009年9月 9日 (水) 11時37分

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